
こんにちは。PalmTrees 長坂です。
今回は SONY FX2 のざっくりレビューとなります。
※ SONY プロサポ経由で購入予定機材としてレンタルしております。
そのため長期の使い込みが出来てませんのでざっくりとなります。
いきなりですが…
多分、このカメラは私はと言いますか、弊社では絶対に導入しないです。
後ほど、詳しく書いていきますが、業務レベルで使うには「中途半端が過ぎるカメラだった」からになります。
・SONY FX2 発表!FX30ユーザーとして導入すべきか否か
こちらの記事に書いてますが
実は結構前向きに検討してたので、正直残念ではありましたが
こればかりは実際に使ってみないと分かりません。
ただ今後、ファームの更新であったり
マイナーチェンジであったり、再度、導入を考えることはあるだろうなと感じております。
スチールカメラとして業務使用範囲
今回のレンタル期間中にスチールとして
・イベント撮影
・インタビュー撮影
・ポートレイト撮影
にて使用させて頂きました。
正直、写りに関して言えば、SONYのカメラはクリエイティブルック搭載以降の機種でしたら
ほぼ一緒と言っても過言ではないと思いますし
言葉は悪いですが、Rawで好きに持ってこれる(業務使用での納品レベルに持ってきやすい)ので
正直、どうでも良いんです。
※ 某F社みたいに色が捻じ曲がってるとか、某C社みたいにエンジンが変わると色が違い過ぎるとか
そうゆうカメラではないと言う意味です。
ですが、さすがにレンタルのカメラだけで仕事するのもあれでしたので
メインカメラのα9II(クリエイティブルック非搭載)と合わせて使用し、納品データを作りましたが
どっちがどっちのデータとこちらから言わないと
多分、分からないのではないかと感じました。
つまり写りに関して言えば、不満は無いと言うことになります。
動画カメラとしての業務使用範囲
こちらは期間中の案件としてENG的なイベント記録のみとなりますが
FX30と合わせて使用し、データ的にはスチール同様でありました。
つまり動画の面でも写りとしては不満は無かったと言うことになります。
写りに不満はないのに何故導入をしないのか?
手にした時に(第一印象が)何かしっくり来なかった
実際に使用してみると、電源の位置やMENUボタンの位置など
悪くないんですが、何かしっくり来ずモヤっとする箇所が多い。
ファインダーが微妙過ぎる。
FX2 : ファインダー倍率0.7倍
α9II : ファインダー倍率0.78倍
差で言いますと0.08ですが
圧倒的にα9IIの方が見やすいです。
と言いますか、それで目が慣れてしまっているので
「フルフレームで0.7倍を載せて来ちゃうのか…」と言う残念感が非常に強いです。
例えばα6700もファインダー倍率0.7倍ですが
APS-Cですし、民生機ですし、正直それで良いと思うんです。
でもFX2は違いますよね?と言う話です。
あとこれは個体差かもしれませんが
AF精度がシチュエーションによって非常に怪しい。
α9IIでしたら気にならないシーンでも
怪しい挙動をしだすので、ファインダーの倍率の低さと
AFも信用ならずで、正直、撮影してて非常に不安が大きかったです。
フリッカーに弱い(スチール)
エンジンというかセンサーがα7Ⅳのものを
シネマラインと謳って載せてるだけなので
フリッカーとかは本当に注意しないとダメなカメラでもありました。
例で言いますと企業イベントのスチール撮影時
「シャッター音は可能なら決して欲しい」と言われることが
現在、非常に増えてきております。
その際にスクリーンがあって登壇者が説明するとか
LEDバリバリの照明で、センサー書き込みが遅いカメラだと
メカシャッター以外対応出来ないと言うシーンは普通にあると思います。
α9シリーズであったり、α1でしたら
全く影響が無いとまでは言いませんが
ほぼ「無視」して電子シャッターで切っていっても
問題ないんですが、やはり7シリーズはそうはいきませんので
そこは本当に撮影時のストレスとしてありました。
いつもの感じでテストカットを撮った時に
思いっきり横筋(フリッカー)が出ましたので
メカシャッターに切り替えましたが
シャッター音もそこそこ煩いカメラでしたので
その点もさらにストレスでした。
※ ここは最新機種として、多少改善してたら嬉しいなと思ってましたし
α9までは行かなくても、α7IIIより改善されていたら御の字と考えていただけに
残念な点でもありました。
※ ブラックアウトについても同様で
α9/9II とブラックアウトしないカメラでの撮影になれてしまっていると
その点も非常にストレスでした。
背面液晶が本当に汚い
ここは書き方が悪くて申し訳ありませんが
FX2 : 103万画素
FX30 : 236万画素
となっており、動画機のメインとして使用してるFX30に目が慣れてしまっておりますので
初見「液晶マジできったな」と感じてしまったのに嘘は付けないです。
いや本当にこの差大きすぎるんですよ。
これ外部モニター付けないでピント取るの
嫌だなと感じるレベルです。
VLOGCAMのZV1-M2の背面が92万画素くらいですが
初見、本当にそのレベルかと思いました。
弊社でも、このカメラは使用してますが
所詮コンデジですし、そこら辺は受け入れてます。
ただFX2はシネマカメラと謳っておいて
この背面の汚さは本当にない。
どうせ1年くらいしたらドット数を増やした
FX2Aとか出すんだろうなってのが透けて見えるので、そこら辺も何だかメーカー的で嫌だなと。
あとここは先述のファインダー倍率とも合わさってきますが
スチール時にファインダーで確認しても、モニターで確認しても
どっちも信用ならない時があるので(一番重要なとこだと思うんだけどな)
これは使用してて一番ストレスに感じたとこでした。
ZV-1M2を使用してる方はお分かりかと思いますが
「あの小さいモニター、少ないドット数でピント追い込めますか?
しかも1インチではなくフルフレームで」
って話です。
餅は餅屋を分からせてくれたカメラ
弊社ではスチール、ムービーと案件によってカメラを切り替えておりますので
現在、コンデジ、アクションカムも入れると都合8台〜10台程度所有してることが多いです。
(入れ替えなどで時期によって多少前後しますが)
ですので、FX2がスチール、ムービーと本当の意味でハイブリットに使用出来るカメラならば
総入れ替えして、所有数を4,5台程度までに抑えることが出来るなと考えておりました。
確かに、現在所有してるカメラを総入れ替えして
全部FX2にしても、仕事は出来ると思いますが、多分どちらの場合も
撮影時のストレスを物凄い感じてしまうだろうし
余計、他のカメラを買い漁るようなことになりそうな気がしました。
やはりスチール、ムービーと良いとこどりでと言うより
餅は餅屋で、案件に適したカメラを使用するのが一番だと
再認識させてもらえる良い機会でもありました。
動画機に関しては、正直4台目の導入を考えていたので
入れても良い部分はありますが、今後のことなど考えると
素直にPXW-Z200の導入を検討した方が幸せになれるなと感じました。
本来でしたらSONYユーザーですし、プロサポにも入ってますし
何なら今回、プロサポ経由でお借りしてるので
ポジティブ方面も言いたいのですが
忖度する必要性が全くないので
素直に言わせてもらうと「全くもっておすすめ出来ないカメラ」です。
メニュー画面をBIG6にしたり、ファインダーをチルトにしたり
スチール撮影のLog機能など
言葉は悪いですが「釣り」の箇所は多いカメラですが
業務使用する人間からすると
一番肝心がとこが性能悪すぎる。
そもそもBIG6なんてファームアップで何とでも
出来るでしょって部分。
これはパーツが余ったから
作ったカメラと揶揄されても仕方ないなと感じてしまいます。
FX2Aたるものが出て、ファインダー倍率、モニター解像度
書き込み速度などが向上したら、再度導入を検討かなと思いますが
期待していただけに、今回は非常に残念でもありました。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
またお会いいたしましょう。
PalmTrees 長坂

